eineblumeのブログ

日々感じたことを記していきます

日本の国としての情報セキュリティ力

インターネットで検索していると、偶然、竹内明さんの「諜報全史」というルポに出会いました。この話は、「驚きの実話を、当事者の口から直接取材した迫真のルポ」だそうですから、実話だと考えてよいのだと思います。日付は2017年12月3日となっているので、今から5年前の話ですが、5年前だとしても、日本の情報セキュリティの力はこの程度のものかと恐ろしくなります。特に気になるのは、「内閣情報調査室」という部署にいた人に対して、配属直後にセキュリティの面での教育がなされていないという点です。ロシアの大使館の関係者から金銭を受け取った段階で適切な措置を取れなかったということに驚きます。

日本政府の中枢にいた男が「ロシアのスパイ」に身を堕とすまで(竹内 明) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

消費者が望んでいるのか(その2)

今日、コピーをしようと思いコンビニへ行きました。以前のコピー機を更新したようで、海外送金まで選択できるようになっていました。本当に多機能になったものだと驚きました。
さて、コピーですが、1枚コピーするごとに、「このイメージを印字していいかどうか」聞き、2枚目(別のコピー)をコピーしようとすると、「今の設定でよいか」と聞いてきます。つまり、これまでであれば、一度スタートボタンを押せばよかったのが、3回ボタンを押さなければならなくなったのです。お店の人に使い方を尋ねても、私がやったのと同じやり方しかできませんでしたので、本当に以前の3倍、ボタンを押す作業をしなければならないようです。
たとえば本を10ページコピーしたいと思った場合、以前であれば「スタート」ボタンを10階押すだけでよかったのを、「このイメージを印字するか」「スタート」「今の設定でよいか」と30回押さなければならなくなるのです。私には、とんでもない改悪だと感じました。3倍の手数にならないような工夫があるのかもしれませんが、私は(そしてお店の人も)発見できませんでした。
使う人がどのような経験をするのか設計のときに考えたのでしょうか? そして、その経験から、その製品に対してどのような印象を受けるのかを考えてみたのでしょうか? と言っても、どの会社の製品も同じことをやっていれば、大きな問題にはならないのでしょう。ただし、消費者にとっては不幸なことだと思います。

消費者が望んでいるのか?

最近、ノートパソコンの電源ケーブルの耐圧電圧が気になって調べてみました。ACアダプター本体は100から240Vまで入力できるようなのですが、コンセントとACアダプターとを電源ケーブルが結んでおり、そのケーブルは100VACであると書かれていました。

ACアダプター: 動作電圧:100-240 VAC(電源コードは100VAC)

わざわざ「電源コードは100VAC」と書いてあるのを見ると、意識してこのように発表しているのだと思います。このパソコンを買った人は、コンセントからの電気が、例えば200V以上の国に行くときには、変圧器を持っていくか、それだけ高い電圧に堪えられる電源ケーブルを持っていかなければならないことになります。
ACアダプター本体は240Vまで対応しているのに、コンセントとACアダプターを結ぶケーブルだけのせいで、余分なものを運ばなくてはならなくなるというのです。日本国内では快適に使えるかもしれませんが、海外に持っていくときには気をつけなければならないパソコンと、気にせずにどこにでも持っていけて使えるパソコンとどちらを、消費者は望んでいると考えているのでしょうか。
製造物責任を問われるのを避けるためなのかもしれませんが、消費者の求める物と大きくかけ離れているような気がします。日本には240Vの国に対して製品を作っている会社は少なからずあると思うので、240Vに耐えられるケーブルにするのがそんなにコストアップにつながるのでしょうか。実際の電源ケーブルには「VCTFK 300V」と書かれてありました。これの意味するところは何なのでしょうか。

これと似たようなことに、冷蔵庫があります。年々、大型になっているように感じています。正確に言うと、電気代が節約できるような良い性能の製品は大型の冷蔵庫に限られ、小さい冷蔵庫は電気代が節約できない製品しかないように思います。買い替えを考えたときに、大型の製品にすることで価格が高くなる分を、電気代の節約で補えるかどうか計算してみたのですが、どうも、補えないような結果が出ました。大きな冷蔵庫が置けるような家であればよいのですが、スペースの面からも大型化は歓迎できません。日本の家電メーカーは消費者の動向を調べていると思うのですが、どうも私の希望と違う結論を得ているようです。

「多様体の基礎」(松本幸生著)を読んで

説明が詳しいだけでなく、議論の根拠が分かりやすいという点で、この本は優れていると思いました。数学の本では、以前に証明されたことを使って説明している時、どれを根拠としているのか明らかにしていない場合が多いと感じていましたが、この本はその印象を払しょくさせるような内容でした。すべての数学の本がこのように書かれていると助かると思います。

  • title: 多様体の基礎
  • series: 基礎数学5
  • author: 松本幸生
  • publisher: 東京大学出版会
  • year: 1988
  • pages: 350
  • isbn: 4-13-062103-3
  • ISBN-13: 978-4130621038

敵基地攻撃能力と非暴力不服従

ロシアのウクライナ侵攻が起こって(2022年2月24日)3か月以上経過しました。一方で、日本国憲法を「改正」し敵基地攻撃能力を持てるようにしようという動きがあります。もう一方、非暴力不服従で対抗しようという動きもあります。どうすればよいのか結論は出せていません。
敵基地攻撃能力を持とうとする人たちへ:

  • 敵基地を攻撃する能力を持っていれば相手は侵攻を思いとどまってくれるのでしょうか?(おそらくそれが北朝鮮のやり方なのだと思います)
  • (相手が思いとどまってくれない場合)日本はそれにすぐに対応できますか? おそらく最初の一撃で敵のすべての攻撃能力を削ぐことは不可能で、反撃されることは予想しなければならないはずです。反撃に対してどのように対処しますか?
  • (反撃に対処する準備ができていない場合)どれだけの準備が必要ですか? スウェーデン[2]やフィンランドの例が参考になると思いますムーミンの国の危機意識 フィンランドの地下シェルターを見た:朝日新聞デジタル
  • 周りを海で囲まれている日本の場合、継続して戦争する能力は何年でしょうか? 現在、エネルギー自給率、食料自給率は心細い状況だと感じています。

非暴力不服従で対抗しようとする人たちへ:

  • 具体的にどうやって対抗するつもりですか?
  • これまでに軍事的に侵攻されたときに、非暴力不服従で対抗した例はありますか? ガンジーマンデラの例では、戦争が関係する場合に説得力が弱いような気がします。バルト3国はソ連に対して軍事的に対抗しなかったようですが、結果的にはソ連に併合され、ソ連軍の駐屯、国民の強制移住や大量逮捕などがあったようです[2]。これは参考になる事例でしょうか?

どちらの場合にしても、次のようなことが気掛かりです。一家に2枚のマスクを供給するにも、一人当たり10万円の給付金を届けるにも結構な時間がかかりました。食料や医薬品を配布するのはもっと大変なことになりませんか?

第2次世界大戦中、北欧諸国がどのようにナチスソ連軍に対処したのかは参考になると思い、次の3冊を読みました。

  1. 北ヨーロッパ現代史(中津孝司)
  2. 戦う北欧(武田竜夫)
    • title: 戦う北欧
    • subtitle: 抗戦か・中立か・抵抗か・服従
    • author: 武田 竜夫
    • publisher: 高木書房
    • year:1981
  3. リンドグレーンの戦争日記

ロシアのウクライナ軍事侵攻に関連して

ロシアがウクライナに軍事侵攻して1か月以上経過しました。ロシアや中国では軍事侵攻を支持する人が多いと聞いています。そこで私が疑問に思うことは

  1. 国際連合の総会決議などはどのように報道されているのか?: 日本であれば小学、中学と必ず国際連合のことは学習することになっているはずです。これらの国では学ばないのでしょうか?これらの国は安全保障理事会常任理事国のはずですから、学ばないとは考えにくいのですが、どうでしょう。もし学んでいるとすれば、このような状況で国際連合は何らかの動きを見せているはずだと考えるのが自然だと思うのです。そして、圧倒的に多数の国が侵攻を支持していないことが報道されていれば、考えを変える人も出てくると思いますが、そうなっていないことを見ると、次のような問題点が考えられます。
    1. 国際連合の動きが報道されていないか、嘘が報道されている
    2. 国際連合の動きが報道されていないとすれば、報道されていないことに疑問を持たない
  2. 歴史を鏡としないのか?: ロシアのやっていることは第二次世界大戦前に日本が中国でやったこと(満州国の立ち上げ、自国民保護を理由とする出兵など)と類似しています。これらに気づかないのか?
  3. 法の支配を否定することになると考えないのか?
  4. そもそも、ウクライナの市民の運命を決める権利は誰のものだと考えているのか?

Windows Power Automate を使用しての感想

毎週、決まったウェブサイトにアクセスし、特定のファイルをダウンロードしています。定型的な作業なので、簡単にできるような工夫はないかと思っていました。RPA (Robotic Process Automation)を使えば良さそうですが、Microsoft がPower Automateというのを無料で提供しているそうなので、少しかじってみました。

使ってみた感想は、

  1. 重い:とにかく動作が鈍いです。私のパソコンが古いせいかもしれませんが、立ち上がるまで、実行ボタンを押して実行が始まるまで、プログラムの編集が終わって保存が終わるまで、忍耐です
  2. 変数はすべて大域変数か?:局所変数や、サブフローの引数が使えるのかどうか分かりませんでした。この状況だと、少し長めの処理をさせるのはプログラムするのがつらいかもしれません
  3. 機械翻訳を使っている?:変数の設定の説明が変でした。「set a variable X to Y」を翻訳しているみたいで、「to Y」のYはXに設定する値なのに、まるで変数のような説明だったと思います。何回かPower Automateを更新しているうちに、今は「変数」「値」と修正されていますが、最初は戸惑いました
  4. キーの送信:「キーをハードウェアキーとして送信します」というラジオボタンがあるのですが、「ハードウェアキー」の他に何があるのか? それらがどうちがうのか? さっぱり分かりませんでした。Control+Pを押すのをエミュレートして欲しかったのですが、このラジオボタンをon(つまり「ハードウェアキー」として送信した)にしたところ、私の思い通りになったのでこれで良かったのでしょう。
  5. ウエブのUIの部品を指定しやすかった:ボタンであるとか、リンクであるとか、このようなUIの部品をマウスで指定できました。この点はやりやすいと感じました。これを変数の値として設定したり、参照できたりすればもっと使い勝手がよくなるのですが(少なくとも私には)、「変数の設定」をしようとしたところ、できないように思いました
  6. pdfでファイルを保存するために、「Microsoft Print to PDF」をデフォルトのプリンターにして、保存させようと思いましたが、十分な時間(今は一応10秒待っています)待機させないと、正しくPDFファイルとして保存できないことが多かったです

MSDOSのバッチファイルでUI部品が使いやすくなったようなものだなという感じがしました。

私が参考にした本を記録しておきます。

  • title: はじめてのPower Automate Desktop
  • subtitle: 無料 & ノーコードRPAではじめる業務自動化
  • series:
  • version:
  • author: 株式会社ASAHI Accounting Robot研究所
  • yomi:
  • publisher: 技術評論社
  • year:2021
  • pages:303
  • size: cm
  • isbn: 978-4-297-12311-6
  • keywords: RPA, Microsoft, Power Automate